カナダ、バンクーバーの伝統ある会場「THE VANCOUVER CLUB」にて、日本人フラワーアーティストHikaru Seinoによるショーが開催された。
“今回のショーをきっかけに、もっと花を好きになってもらいたいですね！” まるで5歳の少年のような笑顔を見せたHikaru Seino。穏やかな人柄とは裏腹に、鬼気迫る細やかな気配りと真剣さがショーの準備を進める会場全体に緊張を走らせた。
花の制作から衣装選び、ショーのプロデュース、さらにはランウェイの音楽まですべて自分で作曲しているという。
日本でも有数の人気を誇る花屋「GANON FLORIST」の創業者であるHikaru Seino氏だが、正直なところ、はじめは花屋を開きたいという気持ちはあまりなかったと言う。
花と人の関係をつくるHANANINGENとは
「僕の目標は世界を平和にすること。人間と自然の関係を深める場がないと世界がおかしくなってしまうという危機感はありました。でも、当然のことながら、突然その目標を周りの人に伝えるのは難しいですよね。花屋を開業した頃は、お客さんが全くいなくて、花と人との距離がとても大きかったんです。そこで”花で人を飾れば、花との思い出をつくることができるのではないか”という発想で”花人間”プロジェクトを始めたのですが、モデルは特別な人である必要はありませんでした。
徐々にお客様が増えていき、実際に花を飾って撮影した方から、”このプロジェクトで使われている花の名前が忘れられない “と言われた時にHANANINGENを続けていくことで、自然を伝える自分の願いが叶うかもしれないと感じました。」
花の存在が人々の心に刻まれるように、Hikaru Seino氏率いるGANON FLORISTのフローリストチームは自然のままの花の美しさを人々の頭に花を飾り、撮影を続けた。
今では、世界中で5万人以上の人が「花人間」を体験。フラワーアートの世界に大きな旋風を巻き起こしている。
「好きな花を見つけた人が、今まで気にしていなかった道端の花の存在に気付き、自然観が変わり、HANANINGENでビジョンが変わった人や、私と同じように花を広めたいと考えている人たちと手を取り合って、平和な世界を作っていきたいと思っています。私の役割は、誰とも争うことなく、静かに花を伝え続けるることです。」Hikaru Seino
カナダでショーを開催する理由
なぜカナダ、バンクーバーで今回のショーを行ったのか。現地メディアの取材にてHikaru氏は次のように答えている。
「23歳の時に震災後、カナダに住んだ1年半の間、花屋で働いたり、山に登ったりしているうちに、ひょんなことからファッションプロデューサーのアシスタントになりました。その頃、最高のデザイナーやアーティストに囲まれる環境のなか、ファッションやランウェイの勉強を始めました。その時に得た知識や経験が今でもフラワーアーティストとして、ブライダルやファッションショーのプロデュースに繋がっています。
カナダは自然が大好きな僕にとって、とても思い出深い第2の故郷です。カナダの山の中で、鳥やリスが人々に近づいてきて、肩になったりする、そんな日本では見ることのできない姿を見て、大切なことに気付くことができました。
自然を大切にしない限り、人間の未来はありません。ただ「環境を守ろう！」と声を大にして言いたいわけではなくて。自然に最も近い存在である花の美しさや力を知ってもらえれば、自然と自然を大切にしようという気持ちになるのではないかと思っています。」
【GANON FLORIST】
住所：064-0959 札幌市中央区宮ケ丘３丁目３-８
ネットショップ : https://ganon-florist.com/
TEL：011-633-5522
定休日：毎週月曜日
営業時間： 10時-18時
GANON FLORISTインスタグラム
https://www.instagram.com/ganonflorist_japan
Hikaru Seinoインスタグラム
https://www.instagram.com/hikaruseino.ganon
